アストンマーティンの2026年は、控えめに言っても地獄だ。開幕から9戦を終えて獲得ポイントはわずか1点。モナコでのフェルナンド・アロンソの1点だけで、ランス・ストロールは未だ0点。開幕のオーストラリアと中国は2台ともチェッカーを受けられず、第4戦マイアミでようやく今季初のダブルフィニッシュという有様である。
エイドリアン・ニューウェイを迎え、ホンダとワークス契約を結んで新時代に臨んだチームがだ。
そのアストンマーティンが、第11戦ハンガリーGPで今季初の大型アップデートを投入する。ニューウェイが前戦イギリスGPの前に明かしたところによれば、中身は大幅な軽量化と重要なエアロ変更。車体とパワーユニットのタイミングは分離され、ホンダの新PUは夏休み明けのオランダGPへ回された。つまりハンガリーは「シャシーだけ」の勝負になる。
そこに、数字が飛び込んできた。
元アルピーヌ代表で、その前はアストンマーティンの代表を務めていたオトマー・サフナウアーが、ジェイク・ハンフリーがホストを務めるポッドキャスト「High Performance Racing Podcast」でこう漏らしたのだ。「70ポイントのダウンフォースを積むと聞いている」
しかも彼はその場で暗算を始めた。「70なら2.25秒くらいだろう? 30で1秒、60で2秒。ラップタイムで2.3秒」。最後尾のチームがこれを手にしたら、順位が丸ごとひっくり返る数字である。
その数字は誰から出てきたのか
これは相当楽観的だぞ……しかもエンジンのアップグレードを計算に入れずにこれだ。ということはベストケースで3秒短縮も達成可能ってことになる!!! 妄想が止まらん🙏🙏🙏
この人はなんでそんなことを知ってるんだ? 2、3年前にアストンを辞めた人間が、どうしてそこまで具体的な情報を掴んでるんだよ?
オトマーがアストンを離れたのは5年くらい前だ。ただ、F1の内輪は狭い。良好な関係が数本あるだけで、内部情報は勝手に回ってくる。
オトマーは、信頼できるインサイダー情報なしに公の場でペラペラ喋るような男じゃない。とはいえ、ハンガリーGPまで興奮は抑えておくつもりだ。
彼はチームの周辺にいる人間から聞いた話と、彼らのツールが弾き出している数字を知っているだけだ。結局はその時点でツールがどれだけ正確かに全部かかっている。この数ヶ月でコリレーションが大きく前進していることを祈るよ。チームの全員が今ピリピリしてるはずだ。
まさにそれ。彼は「聞いた」とわざわざ限定して言っている。実際にトラックでどう出るかは、アストン自身にもまだ分からない。ただ、シャフナウアーは根拠なく数字を放り投げるタイプじゃない。AMRが見つけたと信じている数字としては、かなり確度が高いと見ていいだろう。
70ポイントは何秒になるのか
70ポイントのダウンフォースなら、せいぜい0.4秒だ。
実際にF1にいた人間たちによれば、2.25秒くらいだそうだが。
おいおい! 物理は変えられないんだよ! F1で働いてる人間でも無理だ! 誰も2秒以上になるなんて言ってない! F1では、すべてが完璧にハマった場合でダウンフォース1ポイント=0.01秒。だから70×0.01=0.7秒と計算できる。ただしF1に完璧は存在しないし、ましてやAMのチームにはない。だからもっと価値は下がる。彼らが言ってるのはパッケージ全体、あるいは改修全体の価値だろう。
「俺がそう言うからそうなんだ」物理学って感じだな。
30ポイントで1秒、だったよな?
動画でそう言ってた。
数秒見つけたところでアストンが競争力のあるチームの仲間入りをするわけではない、とハンフリーが水を差すと、サナウアーは、少なくともキャデラックよりは競争力のある状態にはなるだろうと答えている。夢のある話ではない。
相関(コリレーション)という爆弾
ニューウェイのアップグレードには期待している。唯一気がかりなのは、ここ数年の彼らのアップグレードとコリレーションツールがひどい有様だったことだ。推定70ポイントのダウンフォース、2.5秒速いラップタイムといった数字が、そもそも間違って計算されている可能性は常にある。ハンガリーが見ものだ。
コリレーション(相関)とは、風洞やシミュレーションが弾き出した予測値と、実車の挙動が一致することを指す。
ひとつ知ったことがある。新しいアップグレードには、シャシーの新しい補強材で振動をもっとうまく吸収する改修が入るらしい。だから車は最低重量をかなり上回ったままだが、数馬力を得て、ERS(モーターの回転)からもより多くのパワーが出るようになる。回生も良くなるということだ。
シャシーだけ先に出すという判断
ハンガリーはパワーサーキットじゃない……新PU抜きでパッケージを入れるのは理にかなってる。
一気にフルB-specを見たい気持ちはある。ただ、弱いエンジンのままB-specのシャシー/エアロパッケージを先に入れて、それ単体で何が起きるかを見て、次のレースでエンジンを足すというのも理屈は通っている。
クラックは、両方の車にパッケージを載せようとしていると言ってるな。去年と一昨年みたいにストロールに先に渡されたりしたら、俺は……
ホンダはまた同じ道を歩んだのか
記憶が正しければ、当時のホンダの方針(今もそうかもしれないが)は、最も優秀な若手エンジニアを花形プロジェクトに登用するというものだった。結果としてF1プロジェクトには経験不足が蔓延し、しかも人数もメルセデスやフェラーリのエンジン部門と比べて少なかった。当時のホンダ首脳陣も、プロジェクトの困難さを過小評価していたと認めている。それを差し引いても、ホンダはメルセデスに対して圧倒的な時間的ハンデを負っていた。メルセデスは2010年にはハイブリッドのプログラムを始めていたんだ。ホンダが2013年に開発を始めようが2014年に始めようが、その時間枠で得られるデータ量は限られていて、大差はない。
ここにあるレイジベイト的な見方が、俺には理解できないし、この先も理解できないだろう。ホンダは完全に準備不足だった。それは本人たちも認めている。マクラーレンに希望より1年早く引っ張り出され、制限だらけのレギュレーションに手足を縛られた。それでも4年のうちに、改善するどころかルノーとフェラーリ(この2社は一度も撤退してないぞ)を追い抜き、2021年から2025年まではフィールド最強のPUを持っていた。なぜ最初の数年を叩くためだけに、この達成が完全に無視されるんだ? 彼らには明らかに、素晴らしいことを素早くやり遂げる能力がある。頼むからもう前に進んでくれ。
レイジベイトがどこにあるって? 当時も今も、彼らのパフォーマンスは水準以下、いや惨憺たるものだ。数十年のモータースポーツ経験を持つメーカーとしては。基礎からして間違っていた。だからこそレギュレーションがあれほど制約として効いたんだ。大量の助けと時間を注ぎ込んだ末に結果を出したという事実は、あの4、5年を免罪しないし、帳消しにもしない。そして彼らはまたやった。ほとんど同じやり方でだ。どうやら2010年代と同じくらい傲慢らしい。必要な注意も、必要な人員配置も、面倒がってやらなかった。「前に進め」と言うが、進んでいないのはホンダの方だ。あの頃と同じ過ちを犯した。この汚点はそう簡単には消えない。何十年もかかるかもしれない。
それを過ちと呼ぶかは微妙だな。それが彼らのやり方なんだ。彼らはいずれ辿り着く。いつもそうだ。
なら、供給先チームとの契約書にそれを書き加えた方がいいんじゃないか。「これが我々のやり方です」と最初に明示しておけば、パートナーシップの最初の数年が競争力ゼロでも誰も怒らずに済む(笑)
大失敗と完全な屈辱による開発。素晴らしい。
新しく言うことがないなら
同じことを何度も何度も繰り返して、飽きないのか? アップグレードは来る。それがどんなものかはそのとき分かる。データもろくにない状態で、推測を続ける必要はない。
そして、それこそがレイジベイトだ。諸君、新しく言うことがないなら、何も言わないのが一番だ。どうせすぐ分かる。このフォーラムに必要なのは、より良い投稿であって、同じ投稿の量産じゃない。
完全に同意。そして、ああ、飽き飽きしてる。極端に。このスレッドは無知なヘイトのエコーチェンバーと化していて、雑な一般化ばかりだ。結局のところ何の役にも立たず、投稿者が表面的な理解しか持っていないこと、そして建設的で関連性のある面白い議論を加える意思がないことを露呈させるだけだ。一番心配なのは、ハンガリーに着いて車が突然5番手の速さになっていなかった場合だ。「情けない努力だ、このチームはクソだ」という罵倒の嵐に、また耐えなきゃならない。
その前に、スパがある
ニューウェイがリアサスペンションを再設計したと言っていて、あのポッドキャストではレーキを指していた。どっちの方向に行くのか気になる。極端に高いレーキのアプローチを捨てるのか、それとも倍賭けして、もっとうまく機能させようとするのか。
スパでのAMRのショートランのペースが、トップチームのロングランより遅い。トップチームから5秒落ちだ。107%に引っかかるんじゃないか?
このコメントはベルギーGPのFP1直後のもの。実際、トップのマックス・フェルスタッペンが記録した1分47秒070に対し、ストロールは5.738秒差の21番手。アロンソの代役でFP1に入った3rdドライバーのジャック・クロフォードが6.129秒差の22番手で、両アストンが最後尾に並んだ。
何もかも急ごしらえだった。チームが何を成し遂げられるか、興味深く見ている。
出典:F1Technical.net、The Race

