【2026 R8】オーストリアGP フリー走行レポート アントネッリ両セッション首位、メルセデスはディフューザー変更後も盤石

FP2
FP1

FP2 結果

順位 ドライバー チーム タイム 周回
1キミ・アントネッリMercedes1:07.01428
2オスカー・ピアストリMcLaren1:07.251+0.237s29
3ランド・ノリスMcLaren1:07.339+0.325s27
4マックス・フェルスタッペンRed Bull1:07.564+0.550s25
5ルイス・ハミルトンFerrari1:07.611+0.597s28
6ジョージ・ラッセルMercedes1:07.739+0.725s27
7アイザック・ハジャーRed Bull1:07.844+0.830s24
8シャルル・ルクレールFerrari1:07.855+0.841s28
9リアム・ローソンRacing Bulls1:08.135+1.121s27
10ガブリエル・ボルトレートAudi1:08.314+1.300s26
11ピエール・ガスリーAlpine1:08.376+1.362s28
12アービッド・リンドブラッドRacing Bulls1:08.378+1.364s27
13オリバー・ベアマンHaas1:08.532+1.518s27
14ニコ・ヒュルケンベルグAudi1:08.559+1.545s28
15エステバン・オコンHaas1:08.830+1.816s26
16アレクサンダー・アルボンWilliams1:08.838+1.824s18
17フランコ・コラピントAlpine1:08.862+1.848s27
18カルロス・サインツWilliams1:09.478+2.464s26
19フェルナンド・アロンソAston Martin1:10.544+3.530s22
20ランス・ストロールAston Martin1:10.698+3.684s24
21バルテリ・ボッタスCadillac1:11.307+4.293s14
22セルジオ・ペレスCadillacタイムなし3

FP1 結果

順位 ドライバー チーム タイム 周回
1キミ・アントネッリMercedes1:07.79626
2ジョージ・ラッセルMercedes1:07.836+0.040s27
3オスカー・ピアストリMcLaren1:07.913+0.117s25
4マックス・フェルスタッペンRed Bull1:08.077+0.281s20
5ルイス・ハミルトンFerrari1:08.461+0.665s24
6アービッド・リンドブラッドRacing Bulls1:08.726+0.930s26
7ランド・ノリスMcLaren1:08.873+1.077s10
8フランコ・コラピントAlpine1:08.962+1.166s25
9ディノ・ベガノビッチFerrari1:09.054+1.258s24
10オリバー・ベアマンHaas1:09.071+1.275s25
11ニコ・ヒュルケンベルグAudi1:09.165+1.369s26
12アイザック・ハジャーRed Bull1:09.481+1.685s14
13バルテリ・ボッタスCadillac1:09.521+1.725s24
14ピエール・ガスリーAlpine1:09.546+1.750s23
15岩佐歩夢Racing Bulls1:09.637+1.841s22
16アレクサンダー・アルボンWilliams1:09.644+1.848s25
17パウル・アロンAudi1:09.937+2.141s22
18ルーク・ブラウニングWilliams1:09.979+2.183s21
19平川亮Haas1:10.493+2.697s20
20ジャック・クロフォードAston Martin1:11.202+3.406s18
21セルジオ・ペレスCadillac1:11.283+3.487s16
22フェルナンド・アロンソAston Martin1:11.333+3.537s12
目次

FP1ハイライト

アントネッリがメルセデス1-2を牽引、0.040秒差でラッセルを従える

チャンピオンシップリーダーのキミ・アントネッリが1:07.796でFP1トップタイムを記録し、チームメイトのジョージ・ラッセルを0.040秒差で抑えてメルセデス1-2を形成した。路面温度50℃超の猛暑のレッドブルリンクで、ミディアムタイヤからソフトに切り替えたメルセデス勢が序盤からタイム更新を繰り返す展開。アントネッリは1:09.119→1:08.448→1:07.796と段階的にペースを上げ、ラッセルも1:08.898まで迫ったが最後のアタックで逆転には至らなかった。

オスカー・ピアストリが+0.117秒の3番手。ブレーキフィーリングに苦戦していたと無線で報告していたが、それでもメルセデスPU搭載勢のワンツースリーを形成した。バルセロナGPで初優勝を挙げたルイス・ハミルトンは5番手だったが、トップから0.665秒差とセットアップに改善の余地を残している。

フェルスタッペンとノリスに信頼性トラブル、ペレスはセッション終了の赤旗原因に

マックス・フェルスタッペンはピットレーンでアンチストール症状を報告し、セッション開始直後にガレージへ引き返す事態に。約20分間走行不能となったが、その後ソフトタイヤで4番手(+0.281秒)まで持ち直した。チームメイトのアイザック・ハジャーもエンジントラブルで残り24分まで走行できず、レッドブルにとっては新パーツ投入初日に厳しいデータ収集となった。

ランド・ノリスも油圧系トラブルでセッション開始から45分間ガレージに閉じ込められ、走行はわずか10周程度。限られた周回で7番手(+1.077秒)と一定のペースは示したが、ロングランデータの収集には至っていない。セッション終了間際にはセルジオ・ペレスのキャデラックがターン3でストップし赤旗。FP1で複数ドライバーの走行機会を奪う結果となった。

6名のルーキーが出走、ベガノビッチが9番手で最速ルーキー

2026年レギュレーションに基づくルーキー走行義務により、6チームが代走ドライバーを起用した。フェラーリのディノ・ベガノビッチがルクレールに代わって出走し、9番手(+1.258秒)でルーキー勢最速。F2ドライバーとしての安定感を見せた。

日本人ドライバーでは岩佐歩夢がレーシングブルズからローソンの代役で15番手、平川亮がハースからオコンの代役で19番手に入った。そのほかパウル・アロン(アウディ、ボルトレートの代役)、ルーク・ブラウニング(ウィリアムズ、サインツの代役)、ジャック・クロフォード(アストンマーティン、ストロールの代役)が走行した。

FP2ハイライト

アントネッリが1:07.014で両セッション首位、マクラーレンが0.2秒差に接近

レギュラードライバー全員が戻ったFP2でもアントネッリが圧倒的な速さを見せた。ソフトタイヤでのクオリファイシミュレーションで1:07.014をマーク。FP1のベストをさらに0.782秒更新し、金曜の支配を決定づけた。

マクラーレンがFP1から大きくタイムを詰め、ピアストリが+0.237秒の2番手、ノリスが+0.325秒の3番手。FP1で45分を失ったノリスもすぐにペースを掴み、ターン3でスピンを喫したもののマクラーレン1-2を一時的に形成する場面もあった。ラッセルは6番手(+0.725秒)にとどまり、RacingNews365の見出しでは「ラッセル、トップから6テンス遅れ」と報じられている。FP1ではわずか0.040秒差だったチームメイト間の差が一気に広がった。

レッドブルの7パーツ大型アップグレード、フェルスタッペン4番手もトップとは0.55秒差

レッドブルはホームレースにあわせて今季最大規模の7コンポーネントのアップグレードを投入した。サイドポッド入口・エンジンカバーの冷却改善(信頼性向上)に加え、フロア面・リアサスペンション・リアウイング・エキゾーストテールパイプなど性能面のアップデートも含まれる。開幕時に12kg超過だった車重も、マイアミ以降の軽量化施策によりこの週末で最低重量768kgを達成したと報じられている。

フェルスタッペンはFP2でソフトタイヤに切り替えた終盤に4番手(+0.550秒)まで浮上。ただしロングランではミディアムタイヤで1分10秒台と堅実なペースを見せた一方、ターン3でRPMの低下が発生するなど課題も残った。フェルスタッペンは木曜の会見でレッドブルが「4番目のチーム」であることを認めつつ、アップグレードへの期待を示していた。

メルセデス、FIA技術指令によりディフューザーを変更

今週末の最大の技術トピックは、メルセデスのセレイテッド(鋸歯状)ディフューザーに対するFIAの介入である。カナダGPで導入されたこのディフューザー延長デザインは、フロアステーのフィレット半径規定(Article C3.2.6)を巧みに利用してダウンフォースを稼ぐ手法だった。

フェラーリが同様のコンセプトをFIAに提案したところ却下された経緯があり、その後メルセデスの仕様について公式に照会を行った。バルセロナGP後にFIAが技術明確化文書(FIA F1 Document 104号)を発行し、オーストリアGPから即時適用。メルセデスとレーシングブルズは今週末のためにディフューザーを修正して臨んでいる。ただしFP1・FP2の結果を見る限り、メルセデスのパフォーマンスへの影響は限定的と見られ、アントネッリは修正後のマシンで両セッション首位を維持した。

キャデラック連日のトラブル、ボッタスのフロアにも異変

FP1でペレスが赤旗の原因となったキャデラックは、FP2でも同じ症状を再発。ペレスはバッテリーを交換したにもかかわらずコース上でストップし、タイムなしに終わった。バルテリ・ボッタスもフロアが路面と接触して火花を散らし煙が上がるトラブルが発生。フロントサスペンションのプリロード不足が疑われている。ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンもピットレーンで「パワーなし」を報告して走行を中断するなど、信頼性問題が複数チームに影を落とした1日だった。

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