【海外の反応】2027年F1エンジン規則でICE出力アップ 「これでレッドブルの強みがさらに活きる」

F1の2026年エンジン(パワーユニット、PU)をめぐる話題が、海外で大きく盛り上がっている。きっかけは2つ。1つは、FIAがレッドブル・パワートレインズ(RBPT)の内燃エンジン(ICE)を「最強」と評価したこと。もう1つは、2027年と2028年に向けたエンジンの変更が正式に合意されたことだ。

2026年のPUは、ICE(ガソリンを燃やす従来型エンジン)と電気の出力比率がおよそ50:50。電気の比重が一気に上がった結果、予選では「コーナー手前でアクセルを戻してバッテリーを充電する」といった不自然な走り方が目立ち、ドライバーから不評だった。フェルスタッペンは規則が変わらなければF1を去るとまで口にし、アロンソは2026年を「バッテリー世界選手権」と皮肉ったほど。

この不満を受けて、FIA・FOM・全チーム・PUメーカーは2026年6月10日、ICEの比重を段階的に引き上げる案で合意した。狙いは、予選を再び「全開で攻める」ものに戻すこと。ICE出力と燃料流量を上げ、通常走行時のMGU-K(運動エネルギー回生モーター)の出力を抑える方向だ。

項目2026年2027年2028年
ICE最大出力400kW420kW450kW
燃料流量基準+5%+13%
MGU-K最大出力(通常時)350kW300kW300kW
MGU-K最大回生350kW375kW400kW
オーバーテイクモード350kW350kW350kW
ICE:電気の配分約50:5058:4260:40

2027年はICEとMGU-Kの比率が58:42、2028年は60:40まで動く。注目はオーバーテイクモードで、ここだけは350kWのまま据え置き。通常時の出力が下がる分、追い抜き時のブーストの「効き」がはっきりするという仕掛けだ。なお、この変更案は6月23日にマカオで開かれる世界モータースポーツ評議会(WMSC)での正式承認待ちである(2026年6月時点)。

そしてもう1つの主役がADUO(追加開発・アップグレード機会)。FIAが各メーカーのICE性能を指数化し、ベンチマークからの差に応じて追加開発の枠と予算を与える仕組みだ。複数の報道とハミルトンの発言によれば、そのベンチマークに選ばれたのが新興メーカーのRBPT。メルセデスは2%超、フェラーリ・アウディ・ホンダは4%超の差と判定されたとされる。長年エンジンの盟主だったメルセデスを、参入数年のレッドブル製エンジンが上回った構図にはどんな反応があったのか。

RBPTが最強ICEに認定、海外も騒然

RBPTがトップに立ったのは、今でも信じられない。しかも最強のICEときた。確かに各メーカーから大量にエンジニアを引き抜いたとはいえ、研究開発から量産まで自前で立ち上げる必要があった。過去の蓄積、試作品という物理的な参照点、各部門が噛み合うまでの時間。こればかりは金で買えない。飲料メーカーが全自動車メーカーを倒すなんて、衝撃的というより正直恥ずかしいレベルだ(不正がないことを祈る!)。序盤あれだけ叩かれていたが、ホーナーは欠点はあれど「悪くない判断」をしたわけだ。

そもそも測定方法がわからない以上、これだけでは何とも言えない。ドライバビリティもなく回転域の狭いピークパワーは、少し低くても使える幅の広いパワーには及ばない。特にバッテリー充電の観点ではね。さっきも言ったが、FIAは透明性がないから、その評価に実用上の意味があるとは限らない。

RBPTが異常にすごいのは同意。すでに近代F1で最高の新規エンジンメーカーデビューだし、MGU-K上限の引き下げと燃料流量アップは、彼らの強みをさらに後押しするはずだ。ただ一点だけ留保がある。RBPTのICEはピークパワーこそ恐らく一番だが、メルセデス(とフェラーリも多少)は回転域全体で平たい出力カーブに振っている可能性がある。ピークは低くても、結果としてバッテリーをより多く充電できる。パワーカーブの下の面積、つまり実際に取り出せるエネルギーの総量は、メルセデスの方が大きいはずだ。50:50の配分が長くは続かないと誰もがわかっていたから、これは長期的な布石だったのかもしれない。2027年のMGU-K弱体化で、回生量よりもICEのピークパワーが重要になるからね。

いい指摘だね。各メーカーの設計目標やPUの「振り方」の違いが、これから効いてくるだろう。

レッドブルだけが速いのは本当か:サンドバッグ疑惑とFIA不信

つまり、レッドブル以外のチームは2026年のV6から535馬力を、あるいはそれに近い数字すら出せないってこと? 本気で?

もう少し踏み込んで、分析というか推測してみる。去年フェラーリのエンジン部門を離れた知人いわく、彼らは今季開幕前に420kWを狙っていたが、たぶん届かないだろうとのことだった。メルセデスから移ってきた連中は410〜420kWに行くと言っていたらしい。メルセデスが大コケしていない限り、彼の話を信じれば、メルセデスは410kWは出していると見ていい。だとすればレッドブルはすでに420kW前後にいるはずだ。これを正しいと仮定して他チームも計算すると、こうなる。レッドブル:420kW、メルセデス:411.6kW(最大)、フェラーリ:403.2kW(最大)、アウディ:403.2kW(最大)、ホンダ:378kW(追いつくために10%ルールが設けられた事実から、10%差にかなり近いはず)。これだと平均値も中央値も403.2kWになる。もちろんメルセデス・フェラーリ・アウディの数字は最大値だから、実際の平均はもう少し下がる。F1が公表している400kWという数字とも、フィールド平均を使ったと考えれば符合する。

このコメントの数字はあくまでファンの推測・伝聞ベースの試算、具体的なkW値は機密扱いになっている。

メルセデスとフェラーリは、開発上の優遇を引き出すためにわざと本気を出していなかった(サンドバッグ)と俺は確信している。一方でRBPTは素のフルパワーで走っていた。

ADUOの計測が終わるまで、内々に出力を絞ったエンジンマップを共同開発して、それで走らせておくくらい簡単にできる。その場合、バルセロナあたりでフェラーリが急に速くなって、「新しいフロントウイングのおかげ」とか言い出すのを見ることになるかもね。

FIAは機密の内部テストや書類、車載センサーにアクセスできる。しかも元チームのエンジニアを使っている。人手不足ではあるが、バカではない。彼らは現場を知り尽くしていて、手口も把握している。ニコラス・トンバジスは元マノー、ベネトン、マクラーレン出身で、フェラーリ時代にはロス・ブラウン、ロリー・バーン、ジャン・トッドと一緒だった。一筋縄ではいかない面々だ。チームがFIAを欺こうとしないとは言わないが、たいていは最後にバレる。リークや、エンジニアの移籍、不満を抱えたドライバー、果てはコピー機屋からだってね。サンドバッグはチーム間の駆け引きで、温存や信頼性確保、手の内を早く見せないために出力を絞ることが多い。燃料流量などはFIAに筒抜けだ。

俺も長年見てきた身として、FIAには同じくらい懐疑的だ。ただ、機密の独立したダイナモ結果まで絡めて「メルセデスやフェラーリの陰謀だ」と言うのは…数十億ドル規模の企業が? さすがにそこまで的を射ているとは思えない。とはいえ、レッドブルが重量オーバー気味で、しかもモナコという条件で、フェルスタッペンとハジャーがあのタイムを出せたのはなぜなんだ? パワーやドライバビリティで劣っているはずなのに。俺は、出力は高いが信頼性は低め、という線だと見ている。だとすればいいシーズンの争いになる。期待したいね。

2026年のレッドブルは車重が規定下限より重いと報じられている。それでもモナコでフェルスタッペンとハジャーが上位タイムを出した事実を踏まえ、「本当にパワーで劣っているのか?」という疑問を投げかけている。

そもそもICEの出力に上限はあるのか

もし2026年にエンジンが400kW以上を出したら? ペナルティか何かあるの?

いや、ICEの出力が直接制限されているわけじゃない。あの400kWという数字は、エンジンに課された規制(燃料流量や圧縮比など)のもとで「だいたいこのくらいに落ち着くだろう」とFIAが見積もった値にすぎない。規則に適合している限り、メーカーはもっと多くのICE出力を追求して構わない。

間接的に、しかも意図せざる形で効いてくる。最強のICEが基準になり、それで他メーカーがどれだけADUOの予算と機会をもらえるかが決まるんだ。次に速いICEが基準より2%以上劣っていれば、追加で300万の開発予算と、今後2年で追加アップグレードを投入できる枠が2つ与えられる。

じゃあ、もし全員より10%以上も上回って、レースで独走しちゃったらペナルティとかあるの?

ない。むしろ他メーカーがさらに多くのADUO予算とアップグレード投入機会を得るだけだ。ベンチマークから2%離れるごとに開発の余地が増える、スライド式の仕組みになっている。とはいえ、燃料流量・圧縮比・燃料組成の規制で上限は自然に決まるから、ICE性能には物理的な天井がある。

なぜ400kWなのか:燃料規制の読み解き

言いたいのはまさにそこ。V6の基本構造も燃料制限も、これまでの規則からそこまでかけ離れていない。なのに400kWを超えられないというのは、俺には怪しく見えるんだ。

いや、燃料制限はかなり変わっている。2014〜2025年は質量流量の上限(100kg/h)だったのが、エネルギー流量の上限(3000MJ/h)に変わった。これは約70kg/hに相当する。つまり30%の削減で、それがそのまま約30%の出力減につながる。さらに圧縮比が18:1から16:1に下がったことで熱効率も落ち、出力はもう一段下がる。

400kW/535馬力というのは、今の燃料流量上限と、現行規則下でのエンジンの熱効率の見積もりから予想された出力にすぎないと思う。でもチームは限られた燃料からより多くの出力を引き出す方法を見つける。それがこのスポーツとイノベーションの本質だ。圧縮比のトリックを使えば、レッドブルもメルセデスも余裕で550馬力超えになっても驚かない。使わなくてもいけるかもしれない。ただホンダは本当に10%遅れているなら、500馬力に届くのも厳しいだろう。面白いのは、2014年のV6は600馬力だったのに、燃料流量上限は2025年まで100kg/hのまま据え置きで、その2025年にはV6が850馬力前後を出していたことだ。余計に燃料を燃やしたわけじゃない(2019年のフェラーリは別かもしれないが)。同じ規則の中で、より効率的に燃やしただけなんだ。

一部の例外を除けば、ほとんどのチームは現行のICE規則でもすでに530馬力以上を出している。新しい燃料流量になれば余裕でそれを上回るし、望まなければエンジン設計を更新する必要すらないだろう。

ADUOとアップグレードの仕組み

これって誰かの妄想? それとも実際の発表?

実際の発表だ。昨日か今日のどこかで、チームが投票したらしい。

ADUOとこの新しい諸元について質問。レッドブルは来年に向けてエンジンをアップグレードできるの? それともADUOのせいで今年のエンジンに据え置き? 規則も変更も追いきれなくて本当に難しい。

どのメーカーも、各シーズンに1基の新スペックICEを開幕戦で投入できる(※ADUOのアップグレード機会を与えられた場合は別)。電気系は2028年まで固定(※同上)。ADUOの機会を持つメーカーは、今季と来季に追加でPUの新スペックを、ICE・電気系・あるいは両方、好きなタイミングで投入できる。メルセデスは今季と2027年に、それぞれ追加のICEやハイブリッドのアップグレードを1回持ち込める。一方レッドブルはICEのアップグレードしかできず、しかもその1回は来季開幕時点で投入しておく必要がある。

なるほど、腑に落ちた。ありがとう!

電気系がレッドブルだけ凍結って、来年は回生出力が上がるのにどういうこと? つまりレッドブルは350kWの回生に据え置きで、他は375kWまで上げられるってこと?

2027年オーバーテイクモードへの期待

てことは2027年からは、オーバーテイクモードがただ単純に強力になるってこと? それは楽しいな。

何か見落としてたら申し訳ないんだけど、オーバーテイクモードは2027年も2028年も350kWのまま据え置きじゃなかった?

俺が言ってるのは、2027年の通常モードと2027年のオーバーテイクモードの差のことだよ。

通常走行とオーバーテイクモードの差の話だね。出力そのものが上がるというより、明確な最大kWの差が生まれるってこと。これは面白い。多少「ヨーヨー(出力の上下動)」を生むかもしれないが、メーカーは数値やパワーの落とし込み方(ランプダウンカーブ)を自由に調整できる。

RBPTはどこから来たのか:引き抜きとホンダの遺産

俺の大学の友人が、博士課程から「引き抜かれて」AVLに行った。新型の燃焼室か何かを設計していた(もう10年以上前の話だ)。そのうち施設でヘルムート・マルコをやたら見かけるようになって、数カ月後にはRBPTに引き抜かれ、今年のエンジンを設計することになった。彼がどれだけ優秀なエンジニアか知っているから、正直驚きもしない。メルセデスなどから引き抜いた他の連中もいるしね。

その内部の話、面白いね。俺の大学の友人2人はウィリアムズに、もう1人はリカルド(エンジニアリング会社)を経てマクラーレンに行った。義理の弟の友達は、ルノーのテストチームがあった頃のメカニックで、ビール片手に色々聞けたのは最高だった。ロバート・クビカのプライベートテストの話も、リークされる前に知っていた。彼はうまくいけばワールドチャンピオンになれたかもしれない人だ。F1の楽しみの多くは、ワンメイクシリーズと比べたときの技術にある。『Drive to Survive』だけのファンは同意しないかもしれないけどね。スペインGP、楽しもう。

彼(友人)はNDAの許す範囲で色々話してくれる(時々それ以上もね…)。でも笑えるのは、彼は典型的な「実験室のネズミ」で、スポーツのドラマ部分にはあまり興味がない。だから機械工学に進んだ同期のWhatsAppグループ(当然全員F1ファン)で、彼自身のチームに起きたことを俺たちが本人に教えてやることがしょっちゅうある(笑)。

読んだ話では、ホンダは彼らが欲しがったIP(知的財産)を売ろうとしなかったらしい。ポルシェやフォード、あるいは当時レッドブルが組もうとしていた相手にそれが渡るのを嫌ったんだ。だからRBPTを設立し、結局ホンダがエンジンとそのリビルドを所有する形になった(2025年の分離まで)。「ホンダは日本のさくらから直接パワーユニットの製造・組み立て・サポートを続け、レッドブル・パワートレインズはトラックサイドのオペレーションを担当していた」というわけだ。

望んだものを全部手に入れたかどうかは定かじゃないが、相当多くを得たのは確かだし、ゼロから始めたわけでは決してない。

まさかのレッドブルがICE性能でTOP。
ホンダの挽回に期待したい。

出典:r/F1Technical、FIA

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