2026年のF1レギュレーションでは、従来のDRSに代わるアクティブエアロが導入される。リアウィングのフラップがストレート区間で開き、コーナーでは閉じるという仕組みだ
この新しいリアウィング、ストレートで開いた状態からブレーキングゾーンに入る際に「エアブレーキ」として使えるのでは?という疑問が投稿された。技術に詳しい海外ファンたちの反応をお届けする。
※アクティブエアロとは 2026年から導入される可動式フロント&リアウィング。ストレート区間ではフラップを開いてドラッグ(空気抵抗)を減らし、コーナーではフラップを閉じてダウンフォースを最大化する。切り替えの所要時間は最大400ミリ秒とレギュレーションで定められている。ウィングは「ストレートモード」と「コーナーモード」の2つの固定位置しか取れず、中間位置での固定はできない。
「400ミリ秒じゃ話にならない」
・ウィングの切り替えは400ミリ秒で完了しなきゃいけないから、エアブレーキ効果なんてほぼゼロだよ。それに、重いブレーキングが必要ってことは他の場所でのリカバリーが減るってこと。モーターとブレーキでしっかり制動したほうがずっと有利。
・開閉400msルールがあるから、途中の角度で止められない。無理。
・400msルールで許可されてないけど、そもそもやりたくもない。ブレーキング時はMGU-Kをできるだけ使ってバッテリーを充電したいんだ。
・どこかで聞いた話だけど、ウィングは一定時間内に切り替えを完了しなきゃいけなくて、「間違ったポジション」でいられるのが400ms。つまりウィングが動き始めてから完了するまでの時間が、そのまま許容時間なんだよ。
エネルギー回生との矛盾
・そう、でもエアブレーキにしたらエネルギーを捨てることになる。本来バッテリーに回すべきエネルギーを。
・仮にできたとしても、チームにとってはメリットがない。MGU-Kでできるだけ多くのエネルギーを回収したいのに、エアブレーキでブレーキをアシストするのは回収の上限に達してない限り逆効果でしかない。
・専門家じゃないけど、これはたぶんデメリットのほうが大きい。2026年のレギュレーションではドライバーは以前より早めにブレーキングしてeモーター(エンジンブレーキ)でバッテリーを充電する必要がある。以前のようにギリギリまでブレーキを遅らせるのは得策じゃない。しかも400msで閉じなきゃいけないから、効果があっても微々たるもの。
※2026年のMGU-Kは出力が120kWから350kWへと約3倍に強化される。ブレーキング時の回生エネルギー量も大幅に増加するため、運動エネルギーをいかに効率よく電気に変換するかがレース戦略の鍵となる。
空力的にも逆効果?
・ダウンフォースによるトラクション向上(つまりブレーキング力の向上)のほうが、エアブレーキとしてのドラッグよりずっと大きい。飛行機でさえ、スポイラーの主な目的はリフトを減らしてタイヤのブレーキ摩擦力を上げることであって、エアブレーキとしてじゃない。
・むしろブレーキングをちょっと悪化させるんじゃないかと思う。ウィングは開くか閉じるかの2択しかない。ドラッグが最大になるのは完全に閉じた状態。270度回転する動きが従来のウィングの開閉より少しでも時間がかかるなら、ブレーキングゾーンでまだウィングが中途半端に開いている一瞬が生まれる。他のマシンはその時点でもう完全に閉じてるのに。
・通常のウィングのほうが絶対いい。より多くのダウンフォースとより多くのドラッグを生むから。
そもそもブレーキング中に開いてちゃダメ
・これははっきりノーだ。ブレーキング開始時にリアウィングが開いてるなんて絶対望まない。リアアクスルにかかるダウンフォースが変動してる最中のブレーキングなんて、不安定すぎて予測不能。コーナーモードに切り替えられる唯一のまともなタイミングはストレート終端のクリッピング中だけど、その瞬間もバッテリーにエネルギーを回収したいからドラッグは要らない。
・ストレート区間はブレーキングゾーンの前に終わるはずだよ。フルダウンフォースなしでコーナーに入るドライバーなんてFIAも望んでないから。
「でも400msを軽く見るなよ」
・「400ミリ秒しかない」って言ってる人たち、F1マシンが0.4秒で何メートル進むか考えてみてほしい。その半分の時間でもエアブレーキ効果が無視できないなら、影響はあるよ。
・タイミングをどうやって合わせるの(切り替え時間はたった0.4秒)?ウィングがまだ開いた状態でブレーキングを始めなきゃいけないってこと?
・Kyle EngineersがYouTubeの最新動画でこの話題を取り上げてるよ(動画の最後のほう)。VTM/リアウィングの空力レビューの中で。
あらゆる可能性について議論できる新レギュレーション・・・良いね!
出典:r/F1Technical

