アストンマーティン、ホンダPUの振動でドライバーに「永久的な神経損傷」リスク 開幕戦の完走は絶望的か

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異常振動でミラー、テールランプ脱落

アストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイが、開幕戦オーストラリアGP前日の記者会見で衝撃的な事実を明かした。ホンダ製パワーユニット(PU)から発生する異常な振動が、ドライバーの手に永久的な神経損傷を引き起こすリスクがあるという。

ホンダはレッドブルとの提携時代にマックス・フェルスタッペンの4連覇(2021〜2024年)を支えた実績を持ち、アストンマーティンへのPU供給は大きな期待を集めた。しかし2月のバーレーンテストで深刻な振動問題が発覚。チームは全11チーム中最少の走行距離にとどまる。

ドライバーの安全に直結する振動

ニューウェイの説明によると、バッテリーへの振動は今週末向けにダイナモテストで開発した対策によって大幅に低減。しかし、シャシーへの振動伝達は未解決のまま。

カーボンファイバー製のシャシーは非常に剛性が高く、振動を吸収するダンピング特性がほとんどなく、PUが振動源であり「アンプ」として機能する一方、シャシーはその振動をそのまま受け取る「レシーバー」になっているとニューウェイは説明しています。

その結果、振動がステアリングコラムを通じてドライバーの指先にまで伝わっていた。フェルナンド・アロンソは連続25周が限界、ランス・ストロールは15周が限界で、それ以上走行すると手に永久的な神経損傷のリスクがあると判断。日曜の決勝は58周。完走は現実的に不可能。

ストロールはこの感覚について「椅子に座って感電するようなもの」と表現。アロンソも「20〜25分走ると手足がしびれてくる」。振動の影響はドライバーだけでなくマシン全体に及んでおり、走行中にミラーやテールランプが脱落するほどの激しさ。

根本原因はまだ不明

渡辺社長は、メルボルンに向けてダイナモテストに基づく対策を投入することを明言。ただし実走行環境での効果は保証できないとし、PUの運用には制限をかける方針。振動の「根本原因」はまだ特定できておらず、解決までの見通しも示されていない。

問題はバッテリーの耐久性だけでなはく、ニューウェイは、ホンダのICE(内燃エンジン)のパワー不足が連鎖的な問題を生んでいることも示唆。

ADUOシステム(救済システム)

レギュレーションにはADUOシステムがあり、6レースごとにICEパワーが測定され、トップから4%以上劣るメーカーには追加開発が許可される。ホンダがこの救済措置の対象になるかどうかも、今後の注目ポイント。

今後の注目ポイント

FP1での対策効果
メルボルンで投入される暫定対策がバッテリー保護だけでなく、ドライバーへの振動伝達にどの程度効果があるか。金曜のFP1が最初の指標に。

決勝の走行方針
58周の完走が不可能な場合、チームがどのタイミングで両マシンを止めるのか。計画的な早期リタイアとなれば、F1の競技面でも議論を呼ぶ可能性。

根本原因の特定
振動源がICEなのかMGU-Kなのか、あるいはその組み合わせなのか。原因が特定されなければ有効な対策は打てず、次戦以降のパフォーマンスにも直結。

ADUOシステムの適用可否
ホンダのICEパワーがトップメーカーから大幅に劣る場合、6レース後に追加開発が認められる可能性があり、シーズン中盤以降の巻き返しの鍵に。

出典:The RaceAutosportMotorsport.comFormula1.com

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