FIAが2026年F1レギュレーションの中間調整パッケージで合意し、ほとんどの項目が即日発効するニュースが飛び込んできた。
4月20日のオンライン会議で、FIA・チーム代表・PUメーカーCEO・FOMが承認。開幕3戦で浮き彫りになったデータをもとに、予選・レース・スタート・ウェットコンディションの4カテゴリにまたがる見直しが行われる。マイアミGP(5月3日)から適用され、スタート関連の新機構だけはマイアミ週末でテスト走行を経て正式導入される見通しだ。
主な変更点はこうだ。1周あたりの最大回生量を8MJから7MJに引き下げ、直線終盤で露骨にパワーを絞る「スーパークリッピング」の時間を2〜4秒/周に短縮。同時にスーパークリップ時のピーク出力を250kWから350kWに引き上げ、ドライバーのエネルギー管理負荷を軽減する。さらに低エネルギー上限を適用できるレース数を8から12に拡大。レース中のブースト使用時の最大パワーを+150kWに制限し、MGU-K展開も「キー加速ゾーンで350kW/それ以外で250kW」と区分けされた。スタート時には「低出力検知」が新設され、クラッチリリース直後に異常な低加速を検出すると自動でMGU-Kが展開される仕組みだ。ウェットコンディションではインターミディエイトのタイヤブランケット温度を引き上げ、ERS展開も絞って低グリップ域での制御性を高める。
2027年の大改革を待たず、シーズン中盤で大幅調整に踏み切る異例の動き。海外F1ファンの反応はさっそく賛否が入り乱れた。
「低出力検知」ってまたフェラーリ潰しじゃない?
真っ先に海外ファンが食いついたのが、スタート時に「異常に低い出力」を検知した場合にMGU-Kを自動展開する新機構だった。
2026年新PUはスタートで電気パワーがうまく出ず、マシンがろくに加速しないケースが開幕3戦で散見された。影響を受けたマシンには警告灯(後部・側面)を点滅させて後続ドライバーに知らせる仕組みも同時導入され、さらにフォーメーションラップ開始時にエネルギーカウンターをリセットする措置も盛り込まれている。
スタート時の「低出力検知」って、また別のフェラーリ潰しかよw
いや、FIAの原文こう書いてあるんだよな。「そうしたケースでは、自動でMGU-Kが展開され、スポーツ的な優位性をもたらすことなく最低限の加速を確保し、スタート関連のリスクを軽減する」って。
ドライバーたちとフレッド(フェラーリ代表のヴァスール)が合意してる時点で、さすがに潰しじゃないだろ。
たぶんこれ、オーストラリアでローソンがスタートからじりじりクロールしちゃったような事態を止めるためのやつ。”異常に低い”の条件がどれくらいかは分からんけど、書きぶりからしてかなり限定的な話っぽい。
他の5つは良いと思うけど、スタートのやつだけは俺も微妙。
正直、スタートの変更は今回で一番重要かもしれん。誰かが棒立ちのまま後続に突っ込まれる事故、時間の問題だった。レース要素としては味気なくても、安全面では絶対プラス。
スーパークリッピング対策、本当に効くのか?
削減と同時に、スーパークリップ中のピーク出力は250kWから350kWへ引き上げられる。つまり、絞って走る時間を短くしつつ、その時間内の供給パワー自体は強化するという設計。ドライバーの負荷と観戦体験の両方を改善する狙いだ。
ストレートの大半でブースト上限が効くようになる最後の変更、地味にいいじゃん。これならまたベアマン級のヒヤリハットが起きる可能性は下がるはず。
スーパークリッピングが減るのも大きい。チームが1周で放出できるエネルギー量が減るってことは、その分回生する必要性も減るってことだからな。
一応断っておくと、直線終盤でエネルギー回生すること自体は、ハイブリッド時代が始まって10年以上ずっとやってる。今回問題になってるスーパークリッピングと、通常のエネルギー回生は別物だから混同しないように。
ちょっと質問なんだけど、回生上限を7MJ(8MJから)に下げると「フルスロットルの時間が増える」ってどういう理屈? 出力が下がった状態でフルスロットル、って意味?
簡単に言うとこう。1周あたり7MJしか回生できない前提で、コーナー手前のブレーキング自然回生で5.5MJ賄えるなら、ストレートで稼がなきゃいけないのは残り1.5MJだけ。これが8MJ上限だと、ストレートで2.5MJ探さないといけない。要するに、マシン自体は遅くなるんだけど、見た目上は”遅くなった”と言われにくい形に調整してるわけ。
OPの画像まとめ、完全版じゃないから補足しておく。FIA公式発表によると「エネルギー管理パラメータの調整。最大回生量を8MJから7MJに引き下げ、過剰な回生を減らしてより一貫したフルスロットル走行を促す。これにより1周あたりのスーパークリップ時間は約2〜4秒に短縮される」「代替となる低エネルギー上限が適用されるイベント数は8戦から12戦に拡大された」とのこと。
これ、要は全トラック一律の変更だろうな。最大回生量の引き下げに合わせて全サーキットが調整される感じ。
ただ数字で見ると、350kWって約470馬力。ICEが560馬力くらいあるって話だから、スーパークリッピング中は実質90馬力分しか受けてない状態で直線を”転がる”ことになる。これで本当に危険な速度差が縮まるのか、俺は疑問なんだよな。
発想としては、スーパークリッピング自体の時間を短くしつつ、そのぶん速度差もブレーキング直前で起きるようになる、ってことだと思う。つまり低速域に近いところで発生するから、相対的に危険が減る、と。
レギュが複雑すぎる
この2026年のレギュ、要素多すぎだろ。250kWがどうの、350kWがどうの、偶数日曜は287kWで、右コーナー多めのコースは173kWで……とか、ファンから見て何一つ視認できないし理解もできない。
今後レースで追い抜きが起きても、それがドライバーの腕なのか単なる運なのか、7時間後にエンジニアがデータ解析してPRがツイートするまで分からない。こんなレギュ、マジでクソの山だろ。
F1は、カジュアルファンがこの辺のディテールを気にしてないおかげで助かってるよなw
サステナブル燃料はそのままで、エンジンだけV8かV10に戻してくれ。そしたら予選もドライバーが限界まで攻めるようになって、また面白くなるだろ。
それでも「直そうとしてる姿勢」は評価する
これらの変更は筋が通ってるし、俺たちが抱いてた懸念の多くは和らぐはず。もっと踏み込んでほしいとは思うけどな。そもそも”モータースポーツの頂点”のマシンが直線終わりで失速するって、笑えない話だったし。
変更が入ったのは良いこと。少しでも良くなることを願うよ。ドライバーが自分で展開をコントロールできない、って部分は依然として大問題だし、2027年の大改革に向けてもっと直していってほしい。
少なくとも、直そうとしてるだけでも俺は拍手を送りたい。
マイアミは5月3日か
ホンダの改善についても気になるところだな
出典:r/formula1、FIA

